国保保険料「都道府県内で統一」推進へ 総理

2024年04月26日 07:06

 岸田文雄総理は24日都内で民間有識者らが開いた「人口戦略シンポジウム」へビデオメッセージを寄せ、デジタル行財政改革の推進を強調した。また国民健康保険について「既に財政運営の責任主体を市町村から都道府県へと広域化・共同化しているが、大阪府や奈良県で今年度から実現する都道府県内の保険料統一の取組みを全国に広げていく」とした。

 岸田総理はメッセージで「当面の人口減少に対しデジタルの力を最大限活用し、地域においてきめ細かい行政サービスが提供できるよう、デジタル行財政改革を進める」とし、介護、地域交通、国民健康保険、医療提供体制などで具体的な取組みへ意欲を示した。

 「介護分野では新たなテクノロジーの導入を支援し、デジタル活用を前提に特養などにおける介護職員の配置基準の見直しを行う。地域交通ではライドシェアの課題に対応し、地域の自家用車や一般ドライバーを活用した新たな運送サービスを今月8日から開始した。タクシー会社以外の事業者によるライドシェア事業に係る法制度についても6月に向け議論を進めていく」と語った。

 また医療提供体制について「地域医療構想をバージョンアップ。病院のみならず、外来医療、在宅医療、介護との連携等を含め地域の医療提供体制が効率的で質の高いものとなるよう、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を進めつつ、実効的な仕組みを構築する」とした。

 上下水道についても「今月からの国土交通省による上下水道行政の一元化を機に、広域化・共同化の取組みを上下一体で進めていく」と述べた。(編集担当:森高龍二)