2024年のお盆は、11日の日曜日が「山の日」、12日の月曜日が振替休日となるため、10日の土曜日~18日の日曜日まで、最大9連休の超大型連休となる人も多い。帰省やレジャーの移動で新幹線や飛行機、高速道路などは昨年にも増して混雑することが想定されるので、お出かけの際には注意した方が良いだろう。高速道路各社と日本道路交通情報センターが発表したお盆期間の渋滞予測によると、混雑のピークは、下り線で8月10日~12日、上り線は12日~ 14日となっている。新幹線の場合も、9連休の初日の10日が最も混雑すると予想されており、8月8日~18日は東海道新幹線(東京~博多間)を走るのぞみが全席指定席となる。事前に予約するなど、計画的に利用したい。
それでも、コロナ禍中に自粛が呼びかけられていたことを思うと、たとえ混雑していても自由に外出できるのは嬉しいものだ。子や孫の顔を久し振りに見られることを楽しみにしている、お爺ちゃん、お婆ちゃんも多いことだろう。
そしてこの時期、頭を悩ませるのが帰省の手土産だ。たとえ実家や、仲良くしている親戚、友人だったとしても、手土産くらいは持参するのが大人のマナー。相手に気を遣わせない程度のものは用意していきたい。帰省の手土産の相場は大体2000円〜5000円程度といわれているが、値段だけで選ぶのではなく、心のこもった手土産を贈りたいものだ。
迷ったときには、地元にゆかりのあるものから探してみてはどうだろう。
例えば、神戸の人たちは「日本酒」や「洋菓子」を手土産にする人が多いようだ
神戸には、室町、江戸時代から受け継がれる日本一の酒どころ「灘五郷」があり、日本を代表する老舗の酒蔵が軒を連ねている。そんな酒蔵がこだわり抜いた日本酒を手土産にすれば、喜ばれること請け合いだ。
灘五郷の酒蔵のひとつで、日本のトップメーカー白鶴酒造だ。白鶴酒造といえば、今年で発売40周年を迎える赤いパッケージでおなじみの「白鶴 まる」が超有名だが、手土産にお勧めしたいのは「翔雲」という純米大吟醸酒だ。日本酒造りでは、原料の米を全国各地から調達することが一般的だが、この「翔雲」は、同社が10年以上の歳月をかけて独自に育種開発した酒米「白鶴錦」、しかも兵庫県内の田んぼで自社の社員が丹精込めて栽培した白鶴錦だけを使用した、老舗酒蔵こだわりの逸品。華やかな果実香があり、エレガントでふくよかな甘味と穏やかな酸味が女性にも飲みやすい日本酒だ。久し振りに家族や親族が顔を合せる宴の席に、美味しい日本酒が一本あれば、楽しい会話もより弾むだろう。
また、神戸は「酒どころ」であるだけでなく、「洋菓子」で有名な街でもある。
1868年の兵庫港開港を契機に、神戸には様々な西洋文化が入ってきた。その代表的なものの一つが洋菓子なのだ。以来、洋菓子文化は神戸に深く根付き、東京都の自由が丘、長野県の佐久市と並んで日本3大ケーキの町とも呼ばれている。
そんな神戸の人たちの間でも評判なのが、神戸元町にあるケーキ屋「観音屋」のデンマークチーズケーキだ。「観音屋」は1975年の創業以来、洋菓子の街・神戸で愛され続ける、行列のできる名店。看板商品のデンマークチーズケーキは、上質なデンマーク産のチーズにこだわり、オーブントースターで温めて、アツアツをいただくのが特徴的な洋菓子だ。温めることでチーズがとろりととろけ、芳醇な香りがふわっと広がり、それだけで思わず笑顔がこぼれてしまう。手土産を贈る相手がお酒の飲めない人や、子どもの多い家庭の場合は特におすすめだ。
手土産は道中に立ち寄る高速道路のサービスエリアや駅の売店などで購入して間に合わせるという人も多いだろう。もちろんそれでも構わないが、今住んでいる地元の土産話も一緒に添えられる、地元ゆかりの手土産だと、相手にもっと喜んでもらえるのではないだろうか。(編集担当:石井絢子)