岸田文雄総理は14日、記者会見し、9月に行われる自民党総裁選挙に立候補しないと表明した。自民党派閥による裏金づくり問題など「政治とカネ」の問題が表面化したとき、自民党総裁として責任を感じてきたといい「政治とカネの問題は大変大きな問題だ」としたうえで「自民党への信頼回復のために身を引かなければならない。自民党がかわったと思ってもらえるための第1歩だ」と不出馬表明の理由を語った。
ただ、自民党内では「岸田総裁の下では総選挙は戦えない」との声も出ていたほか、終始、内閣支持率が「低空飛行」だったことも否めない。岸田総理は9月の任期満了まで総裁として課題に全力で取組む決意を強調した。
岸田総理は9月の総裁選挙では「新生自民党をしっかり示すことが重要だ。なにより自由闊達な論戦が重要」と述べた。そのうえで「総裁選で選ばれた新たなリーダーを一兵卒として支えていく」と語った。
岸田総理は総理としての実績に特に防衛・外交を挙げた。「防衛力強化に5年間で43兆円をあて、抜本的に強化。強固な日米関係を基礎にG7広島サミットの開催など首脳会合など、分断化が進む国際社会において協調に向けた国際的な議論をリードしてきた。日韓関係の改善を図った」などをあげた。
一方で「統一教会問題や派閥による政治とカネの問題などが相次いだ」とし「特に政治とカネを巡っては『派閥解消』『政倫審への出席』『パーティー券購入公開条件の引き下げ』など」に総裁として取組んだとし「国民の信頼あってこその政治」と自身の言動の基準がそこにあった旨を強調した。(編集担当:森高龍二)、