総選挙、無党派層どう取り込む 党の顔・影響大

2024年08月14日 07:14

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支持政党なしが18~39歳は52.9%、40代は59.5%、50代は60%、60代は51%と18~60代の支持政党なしが5割から6割に及んでいる

 岸田内閣支持率が「低空飛行」のままでも野党支持率上昇せず、裏金問題や自民議員の相次ぐ不祥事発覚も3割近い支持率を獲得する「自民党」。立憲民主党軸の政権交代実現は高い壁になりそうだが、次期総選挙勝敗は5割近い無党派層をどう取り込むか、自民・立憲ともに「総選挙の顔」が結果に大きく影響しそう。

 日本共産党の宮本徹衆議院議員はXでNHK8月の世論調査結果を紹介し「引き続き、支持政党なしが第1党」と発信。政党支持率は自民29.9%、立憲5.2%、支持なし45.7%と書き込み投稿した。

 調査は8月2日~4日、電話法で18歳以上の2595人を対象に1199人から回答を得たとしている。低迷し続けの「内閣支持率」はさておき、支持政党の結果をみると、18~60代までは自民支持率は22.8%~31%、立憲は1.7%~4.5%。自民は一定のベースをもっている。

 一方、支持政党なしが18~39歳は52.9%、40代は59.5%、50代は60%、60代は51%と18~60代の支持政党なしが5割から6割に及んでいる。いかに、この無党派層を取り込めるかが選挙の勝敗を決めることになりそう。

 また関心の高い案件ではこの年齢層では「経済対策」「政治とカネの問題を踏まえた政治改革」の2点で半数を占め、次に「社会保障」だった。

 自民党総裁選では改憲が党是、党創設70周年が来年だ、などと緊急事態条項や憲法9条への自衛隊明記などを俎上にあげて改憲への世論づくりをしたいようだが、NHKの調査で、自民総裁選で議論してほしい案件としては改憲議論は3%に過ぎないテーマだった。無党派層はさらに2%にとどまった。国民意識と自民党の意識乖離がかなり激しいことを浮き彫りにしている。(編集担当:森高龍二)