放射性物質汚染で「キノコ」の原木調達にも苦慮

2025年08月12日 16:05

 全国知事会は東京電力福島第一原発事故による放射性物質汚染により、原木等の生産資材の調達に苦慮している「キノコ」生産者への支援について「調達環境が依然厳しい」とし、「今後も引き続き同じ要件で(支援策を)継続すること」などを10日までに復興大臣に要請した。

 原発災害を巡っては「原子力災害の極めて深刻かつ特殊な被害と影響を踏まえ、引き続き、県及び市町村等の負担とならないよう、全面的な対応策を講じるよう」求めた。

 全国知事会は「特に福島県においては避難地域の復興・再生、避難者の生活再建、廃炉と汚染水・処理水対策、法律で定められた除去土壌等の県外最終処分、風評被害、鳥獣被害対策に加え、新たな住民の移住・定住の促進等に取り組んでいくなど原子力災害からの復興・再生が長期化することから、今後の予算編成において『原子力事故災害に由来する復興事業』の範囲を最大限広く捉えるなど、更なる負担軽減を図るよう」要請。

 加えて「地方公共団体または事業者等が原子力災害に起因して実施した除染、廃棄物の 保管や処理、放射性物質の検査の実施、風評被害対策などに要する費用については、これらに係る人件費及び税収減を含め、全て国庫負担又は東京電力による賠償対象とし、迅速な支払いを」求めた。(編集担当:森高龍二)