トヨタは、TOYOTA GAZOO Racingブランドよりモータースポーツで得た知見を織り込んだGR Yaris(ヤリス)「Aero performance package」を2025年10月1日から、全国のトヨタ販売店で発売する。
今回、GRヤリスに用意したエアロパフォーマンスパッケージトヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”+エアロパフォーマンスパッケージケージは、TOYOTA GAZOO Racingがモータースポーツで得た知見をもとに、プロドライバーとともに開発した空力パーツのキットだ。GRヤリスの3グレードのうち、競技用ベース車両の「RC」と上級グレード「RZ“ハイパフォーマンス”」で選択可能な仕様だ。
なお、9月9日よりミッドランドスクエアのトヨタ自動車ショールーム(愛知県名古屋市)で、GRヤリス「Aero performance package」の展示を行なっている。
詳細についてはミッドランドスクエアサイトを参照のこと。
GAZOO Racing曰く、妥協することなく調整を重ねた計6アイテムすべてを同時装着することで、効果を最大化するアイテムが「Aero performance package」で、GRヤリスの冷却性能と空力性能を、さらに向上させることができる。
スーパー耐久シリーズや全日本ラリー選手権を戦って気づいた課題一つひとつに向き合い、プロドライバーとともに理想を追い求めた結果のパーツ群だ。
以下、アイテムの一部をサマリーで紹介する。
■ダクト付きアルミフード
全日本ラリー選手権参戦車において先行で開発し、GRMNヤリスに採用したカーボン製フードと同形状のダクト付きアルミフードを設定。高速走行中、エンジンルーム内の熱をダクトから放出し、冷却効果を高める。
■フロントリップスポイラー
スーパー耐久シリーズで学んだ高次元の空力バランスを実現するために、フロントリフトの発生を抑え、フロントの接地感と空力バランスを高め、車両のトータルリフトバランスを向上させた。当初はこのフロントリップスポイラーを除く5点のアイテムを検討していたが、プロドライバーの大嶋選手からのフィードバックを受け、より高次元のバランスを目指し、最終的にこのフロントリップスポイラーを追加採用することになった。
■フェンダーダクト
ホイールハウス内に溜まる空気を後方へ放出させることで、ノーズダイブ時のステアリングフィールや、コーナー入り口での操縦安定性を向上させる。
■燃料タンクアンダーカバー
スーパー耐久シリーズ参戦車両の安全燃料タンクの下部をフラット形状にするアイデアを採用。ボディ下部の空気の流れを最適化し、空力性能を高める。
■可変式リヤウイング
大型のリヤウイングは高速域での操縦安定性に寄与し、またブレーキング時のスネーキング現象を抑制する。可変式のため、サーキットなどの走行シーンに応じてウイングの角度を変え、走りを楽しむことができる。
■リヤバンパーダクト
リヤバンパーにおけるパラシュート効果を抑制し、Cd値を低減します。過酷なレース条件下であるスーパー耐久シリーズの現場で、空力負荷によりリヤバンパーが外れたことを起点に、モータースポーツ特有の厳しい環境に対応するため開発した。以上
それぞれ価格は、RZ“High performance”+Aero performance packageが582.5万円、C + Aero performance packageが440.5万円。(編集担当:吉田恒)