日本IBM、資生堂のグローバル・ビジネスを支援するシステムを稼動

2011年09月14日 11:00

 日本アイ・ビー・エム(以下日本IBM)は、資生堂のグローバル・ビジネスを支える基幹システム「グローバル情報システム」において、生産会社向け、製販会社向け、販売会社向けテンプレートの構築を支援。上海(中国)2社での稼働を本年7月4日に開始し、さらに、これらテンプレートを2012年1月に北京(中国)1社にて稼働開始する予定だという。

 資生堂は、2017年のあるべき姿として「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレーヤーを目指す」を掲げ、グローバル化を加速。「グローバル情報システム」により、業務の標準化や販売・会計情報を把握し、強固な経営基盤の確立、ビジネスのスピード・経営品質の向上といった企業競争力の強化を目指している。

 「グローバル情報システム」は販売・物流、会計、調達・生産といった基幹業務を支援するシステムで、SAP社の統合業務パッケージ「SAP ERP 6.0」をベースに、「OneModel」というグローバル共通のテンプレートを構築し各地域に展開。海外で統一したKPI(業務評価指標)を定義し、各国の情報をタイムリーに把握することで事業活動のPDCAを早期化する。また、業務を標準化することにより、コミュニケーションを円滑にするとともに、業務変革を進めていくという。

 今回、日本IBMでは、IBMがグローバルで持つSAPをベースとしたグローバル統合システム構築の豊富な実績やスキルを生かして、データ、業務プロセス、システムの標準化方針やシステム運用保守方針の策定を支援。中国IBMおよび中国グローバル・デリバリー・センターとの協業により、グローバル情報システムの構築、展開の支援を実施している。また、台北(台湾)3社の販売会社については台湾IBMが構築を支援し、本年7月4日に上海と同時に稼働を開始している。

 IBMは、SAPを活用したグローバル基幹システムを自社向けに構築展開中であり、それらで培ったノウハウや、今回のプロジェクトのようなグローバルのIBMとの協業により、ユーザーのグローバル情報システム構築、展開を支援していく。