日産自動車は「NV200」を一部仕様向上し、12月15日より発売すると発表した。
正式名称「NV200バネット」は、荷物の積み込みがしやすい荷室空間と、充実の安全装備を備えたコマーシャルバンで、小回りが利く使い勝手の良さ、高い燃費性能などがユーザーから好評を得ているモデルだ。
このモデルに関しては今年7月、日産自動車は経営再建に取り組む一環として、国内における市場環境や需要動向を踏まえた生産設備の削減に鑑み、日産車体湘南工場で生産しているNV200バネットの生産委託を2026年度末で終了することを決定している。日産車体湘南工場は、特装車・サービス部品生産をはじめとするサポート事業を担う。つまり、今回の改良モデルが同工場の量産最終モデルとなりそうな予感?! 果たして2026年度末以降、NV200が継続生産されるのか?
NV200は、2010年12月22日に日本で車椅子に対応した「NV200バネット タクシー」を発売し、日本車で初めて国土交通省が定める「ユニバーサルデザインタクシー」の設定要件を満たした車種に認定された知られざる名車だ。NY版イエローキャブ仕様車と同様のタクシー仕様車「NV200タクシー」を2015年6月に日本で発売すると、横浜市を中心に日産の地元である神奈川県下でタクシーとして普及した。
今回の仕様向上では、各種法規に適合させた改良がポイントだ。そのほかドライバーの快適な運転をサポートする「先行車発進お知らせ機能」に加え、使い勝手の良い「ドアロック連動格納機能付ドアミラー」や車線変更をサポートする「コンフォートフラッシャー」を全グレードで標準装備した。またVX、GX、16X-2R、16X-3Rにはサイドターンランプ付きドアミラーを採用し、右左折時におけるターンランプの視認性を向上させた。
また、キャンピングカーへの架装などカスタマイズを楽しむ顧客のために、VX、GX、16X-2R、16X-3Rのそれぞれに「Outdoor Black Edition」を新たに設定した。
その「Outdoor Black Edition」は、サンドベージュ モノトーンのボディカラーと、ブラックの前後バンパー、ドアハンドル、バックドアフィニッシャー、ホイールを組み合わせた専用色とすることで、引き締まった印象を与えるとともに、アウトドアでも映える専用デザインとなっている。
湘南工場・最後の量産車、日産NV200バネット、余命は?(編集担当:吉田恒)













