日産自動車は、「スカイライン」の一部仕様を刷新、あわせて特別限定車「400R Limited」を発表した。11月13日から注文受付を開始し、12月18日より納車する予定であることを公式に発表した。国産FRスポーツセダンは生き残っていた。
日産を代表するスポーツセダン「スカイライン」は1957年、プリンス自動車の送り出すファミリーセダンとして誕生。1964年5月2日の日本GPに出場したスカイラインGTが、生沢徹のドライブで、わずか1周ではあるがレーシング・ポルシェ904を抜き去ってトップでメインスタンド前を通過、喝采を浴びた。“スカG伝説”の始まりである。以来、スカGは革新を重ね、長らく設計責任者に就いていた櫻井慎一郎氏のカリスマ性も手伝って多くのファンに長く愛されるブランドとして支持されてきた、日産ブランドの歴史を象徴するモデルのひとつだ。
1957年に発表したスカイラインは、後に日産へと吸収合併される運命のプリンス自動車から発売されたのは前述のとおり。以来、70年近くにわたって根強く支持されているスポーツセダンだ。現行のV37型は2014年に日本でデビューし、2019年に大規模なマイナーチェンジを実施。この時、排気量3リッターで最高出力400psを発揮するV型6気筒ツインターボ「VR30DDTT型」エンジンを搭載した「400R」が追加された。
今回の一部仕様変更では、エクステリアカラーに特別な日産スポーツカーのみに許された「ワンガンブルー」を追加設定した。「ワンガンブルー」は特殊な顔料の使用により、太陽光と夜の照明下でまったく異なる表情を見せるブルーが特徴の外板色だ。
また、エマージェンシーブレーキの検知対象を歩行者、および自転車等にまで拡大し、安全性を向上させるとともに、各種最新の法規に適合した。
さらに、現行スカイラインの集大成として、スポーツ性能と快適性を高次元で両立した特別限定車「400R Limited」を400台限定で販売する。
既存の400Rの性能を最大限に引き出すために、19インチアルミホイールに装着するタイヤは専用のDUNLOP SP SPORT MAXX GT600を採用した。加えて、フロント+0.5J、リア+1.0J幅広化するとともに、フロントサスペンションのバネ定数を4%、タイヤの幅広化に合わせてリヤスタビライザーのバネ定数を44%向上させ、ロールを抑えた気持ちの良いハンドリングを実現した。
また、ブレーキには耐フェード性が高いパッドを使用することで高温でも安定した制動性能を実現した。
なお、400 台だけに与えられた特別アイテムとして、リヤスポイラー、ドアミラーカバーに特別カーボンパーツを装着し、トランク部分には Limited とひと目でわかる専用バッジを与えた。インテリアには限定モデルを所有する特別感を味わえる、400 台のみに与えられたシリアルナンバープレートとともに、センターコンソールにもカーボンフィニッシャーを装着した。「400R Limited」の受注は先着順で、台数到達次第終了となる。
400R Limitedは10月29日に開幕するジャパンモビリティショー2025で展示される予定。なお、今回の仕様向上にともない、グレード体系と価格を改定した。グレード毎の価格は以下のとおり。
いずれも3.0リッターのVR30DDTTエンジンを搭載し、300ps仕様のGT Type Pが544.28万円、GT Type SPが572.33万円。400ps仕様の400Rが649.55万円、特別限定車の400R Limitedが693.55万円だ。(編集担当:吉田恒)













