高齢者向け弁当宅配サービス市場は拡大市場

2011年09月12日 11:00

 高齢者を対象とした弁当宅配サービス市場は2021年には2010年の2倍近くに拡大することが富士経済の調査で分かった。2010年の市場が532億円であるのに対し、2021年では1060億円規模になるとしている。

 富士経済によると65歳以上の高齢者向け弁当宅配サービスは「もともと、糖尿病や腎臓疾患など食事制限を必要としている患者向けであったが、買物や調理が困難になった高齢者向けの栄養バランスのよい食事提供が支持され、市場は急拡大を遂げた。近年では宅配だけでなく、安否確認や家事代行など、配食だけに留まらないサービス展開が進められ、各社差別化や顧客満足度の向上を図っている。メインユーザーは80代前後で、市場の半数以上を占めると見られる」としている。

 また、2011年は599億円規模と見込まれ、前年伸び率は12.6%と2ケタの伸びになるとしている。

 今後の市場について富士経済では「今後も高齢者人口の増加により市場は拡大するが、出店や配食エリアの拡大による企業間の競争も進むと見られ、継続して利用してもらうための新たなメニュー開発やサービス提供が求められる」と市場拡大の中でも企業間競争が進むため、絶えず企業努力を怠らないよう求めている。
(編集担当:福角忠夫)