TOYOTA、2026年「第102回 箱根駅伝」に供する大会車両すべてをBEV、FCEV、HEVの電動車に

2025年12月24日 06:37

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第102回箱根駅伝大会本部車となる燃料電池仕様のオリジナル・センチュリー

 トヨタは、2026年1月2日~3日に開催される「第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)」に提供する車両を、BEVやFCEV、HEVなど、すべてを電動車にすると発表した。燃料も植物由来の低炭素ガソリンに替える。

 本大会では既に東京区間往路1区と復路10区の警視庁の先導白バイをホンダ製の電動モーターサイクル「WIN7」4台に決め、公式に発表している。車両からの排出ガスや二酸化炭素を限りなく減らし、選手と地球にやさしい大会を目指す。

 1920年に始まった箱根駅伝は100年以上の伝統ある大会。次世代を担う若者の育成に貢献しようと、トヨタは2003年から一部の運営車両の提供を始め、2011年からは協賛社として大会をサポートしてきた。大会に携わるなかで、排出ガスや二酸化炭素を減らし、もっと選手と地球にやさしい大会にできないかと考え続けてきた。

 トヨタは、国や地域によって異なるエネルギー事情や、さまざま異なるニーズに応えうる電動車の選択肢を用意する「マルチパスウェイ」を進めており、BEVやFCEV、HEVなどの多様な車両が箱根駅伝に貢献できるのではと考えた。

 今回、大会に提供する電動車は合計40台。先頭を走る選手らを撮る「共同カメラ車」のトラックと、「大会本部車」のセンチュリーはFCEVのオリジナル車両とする。

 大会を支える人や物を運ぶ車両も電動化する。緊急事態に対応する「緊急対応車」はe-Paletteを、関係者を運ぶ車両はFCEV仕様のコースターを活用する。

各チームの「大学運営管理車」はHEVと、バイオ燃料を10%配合した低炭素ガソリン「E10」を組み合わせる。福島で栽培した非可食植物「ソルガム」を原料とし、次世代グリーンCO2燃料技術研究組合で製造したエタノールを、ENEOSがE10に調製して提供する計画だ。

 こうした取り組みにより、車両から排出される排ガスや二酸化炭素を減らす。創業期からさまざまな活動を通じてアスリートを応援してきたトヨタは、今後もこうした取り組みを通じ、箱根駅伝が選手と地球にやさしい持続可能な大会になることに貢献するとしている。(編集担当:吉田恒)