【コラム】国産自動車、11月世界生産は前年同期比6.4%減の198万5727台 さすがのトヨタも5.5%減

2025年12月27日 10:54

RAV4 Core

日本国内でも北米でも好評裏にマーケットで捉えられている新型RAV4 その生産が品質の問題なのか? トヨタ高岡工場と豊田自動織機の永草工場で、生産が滞っているのが気がかりだ。

 国内自動車11月の世界生産台数が歳も押し迫った12月25日、出そろった。世界生産合計は前年同期比6.4%減の198万5727台で、トヨタ、ホンダを含む5社が減少した。

 最大手トヨタ自動車が発表した11月の世界生産台数は、前年同期比5.5%減の82万1723台。中国や日本で減少した。前年割れは6カ月ぶり。世界販売台数は2.2%減の90万11台だった。海外販売は2.6%減の76万9789台だ。北米市場で相変わらずハイブリッド車(HEV)の販売が好調だった。

 12月になって好評SUVモデルのトヨタの新型「RAV4」の生産が工場の問題なのか? 品質の問題なのか? トヨタの高岡工場と豊田自動織機の永草工場で、生産ラインが滞っているのが気がかりだ。

 トヨタはHEVの販売に支えられながら、中国やインドネシアで落ち込んだことが影響し、10カ月ぶりに前年割れとなった。国内販売は既報のとおり0.2%減の13万0222台で、5カ月連続で前年実績を下回った。

 ホンダは中国の半導体メーカー、ネクスペリアを巡る混乱で車載向け半導体が不足した影響で、世界生産が前年同期比33.7%の大幅減、21万8927台だった。統計を取り始めた2001年以降11月として過去最低だ。

 SUBARUは国内工場で工事のために一部の生産ラインを停止している影響で、世界生産20.4%減の6万6168台。トランプ米政権の関税政策を受けて、メキシコで米国向けの車両生産を調整・抑制したマツダも、5.2%減の9万5232台だった。

 一方、2位を死守したスズキは好調インドに支えられ、14.1%増の30万7772台と11月として過去最高だった。ダイハツ工業は16.0%増。三菱自動車は2.8%増だった。

 苦境に喘ぐ日産自動車は世界生産25万7008台、前年同期比4.2減という数字を記録する。国内生産31.6%のマイナス。台数にして4万1874台が痛い。(編集担当:吉田恒)