来年度の防衛費「9兆353億円」規模に

2025年12月29日 10:07

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防衛力整備では各種スタンド・オフ・ミサイルの取得等によるスタンド・オフ防衛能力の強化に契約ベースで9733億円計上

 政府は26年度予算(一般会計総額122兆3000億円)を閣議決定した。高市総理は「防衛力強化など、従来から財源を確保し複数年度で計画的に取組んでいる重要政策について、引き続き予算を増やした」とし、防衛関係予算は9兆353億円と今年度当初予算比で3348億円、率にして3.85%増加させた。2023年度以降、急伸し右肩上がりを続けている。

 このうち防衛力整備に8兆8093億円を計上。人的確保に苦しむ状況から処遇改善等への取組みへ、防衛省は「若年定年退職者への給付金の支給水準の引上げ(65歳に至るまでの再就職支援に向けた体制整備関係に36億円)、厳しい環境下での訓練や共同訓練の指揮統制等に長時間従事する隊員に対する手当の拡充(22億円)、糧食の魅力化、隊庁舎の建替や改修、停泊艦艇業務の一部部外委託など生活・勤務環境の改善(5713億円)など自衛隊の人的基盤を強化する」ための予算も拡充した。

 防衛力整備では各種スタンド・オフ・ミサイルの取得等によるスタンド・オフ防衛能力の強化に契約ベースで9733億円計上したほか、ペトリオット・システムの改修等の統合防空ミサイル防衛能力の強化に5091億円、次期戦闘機の日英伊共同開発に加え、次期戦闘機と連携する無人機の構想設計にも着手する、各種誘導弾の研究開発など研究開発分野に7095億円、このほか火薬庫の整備などへの経費を計上した。(編集担当:森高龍二)