三菱化学は、韓国ポスコグループおよび三菱商事と共同でニードルコークス製造・販売合弁事業会社を韓国国内に設立することの基本方針に合意。今後、合弁会社の設立に向けて、詳細条件の検討を進めていく。
ニードルコークスは主に、電炉で使用される高品位電極の原料。合弁事業会社は、製造したニードルコークスを、電炉鋼生産の伸びが予想される中国およびインド向けを中心に販売してゆく計画だという。
合弁事業会社の製造設備は2014年内の稼動開始が目標。ポスコグループ光陽製鉄所内に建設される予定で、ニードルコークス製造能力は年間約6万トンを計画している。合弁事業会社に対して、ポスコグループは原料タールを供給し、三菱化学はニードルコークス製造技術を提供する。また三菱化学はポスコグループとの提携関係構築を基に、ポスコグループから坂出事業所向けのタールを供給。同事業所で展開しているニードルコークスをはじめとした高純度グラファイト事業における原料タールの供給安定性を強化するという。併せて、三菱化学はポスコグループおよび三菱商事と、炭素事業分野におけるさらなる協業も検討することで合意している。