除染 子どもが安心できる地域に戻るよう全力

2011年08月29日 11:00

 東日本大震災復興対策本部と緊急災害対策本部、原子力災害対策本部による合同会合が26日、総理官邸で開かれた。菅直人総理は「(東京電力福島第一原発事故による被災者が語った)私の家は今、アメリカよりも遠くにある、という言葉が今でも強く頭を離れない」と語るとともに、放射性物質の除染に対し「年間被曝量20ミリシーベルトを超えるところについては何とかそれ以下になるよう、また、20ミリシーベルト以下であっても1ミリシーベルトに近づけるよう、国として自治体、コミュニティに全面的に支援したい」と語り「こども達にとって、安心できる地域に戻っていくよう全力をあげていきたいし、頂きたい」と3本部に対し、全力で除染に取り組むよう要請した。

 この日の会合では除染に対する緊急実施基本方針が決定された。菅総理は「住民がふるさとに戻るための重要な第1歩であり、省庁の壁をこえて総合的に対処する必要がある」とするとともに「地元福島との協議の場を最大限に活用して、地元の声を十分に受け止めて頂きたい」と語った。

 菅総理はあいさつの最後に「この内閣として、3つの重要な対策本部の会議を開催するのは、あるいは今日が最後になろうかと思う」と語り、確実に次の内閣に課題を引き継ぎ、解決に向けて努力するよう「しっかり対応して頂きたい」と原子力事故収束、除染、震災被災地の復旧・復興に向けての思いと期待を語った。
(編集担当:福角忠夫)