葉タバコ需給調整へ 廃作農家を募集 JT

2011年08月16日 11:00

 JT(日本たばこ産業)はタバコの需要が大幅に減少していることから、葉タバコ生産農家に対し、来年作付けしない農家(廃作農家)を募る。葉タバコの需給調整を図ることが目的。廃作農家には10アールあたり28万円の廃作協力金が支払われる。

 JTによると、国内のタバコ事業は高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、喫煙をめぐる規制の強化に加え、昨年10月のタバコ税の大幅引上げなどが影響し、昨年10月から12月までの販売数量は前年同期(1昨年10月から12月)に比べ、昨年9月の駆け込み需要の反動も加味しなければならないものの、47.7%の大幅減になった。

 こうした状況を踏まえて「来年作において廃作の希望を募ることにより、需給バランスを確保するとともに、担い手農家の育成を図り、今後も安心して葉タバコ耕作を継続できる基盤を構築したい」としている。廃作農家を募集し、廃作協力金を支給する対策は2005年以来のこと。
(編集担当:福角忠夫)