帝国データバンクが1912年までに創業している老舗企業(個人営業を含む)を調べた結果、寺社仏閣建築の技術で知られる金剛組(創業が西暦578年、大阪府)をはじめとして、全国に2万4847社存在していることが分かった。東日本大震災被災地の東北3県(宮城、岩手、福島)にも1368社が存在していた。
業種別では清酒メーカーが765社と最も多く、酒小売と旅館・ホテル業がそれぞれ578社、呉服・服地小売が573社、貸し事務所業が555社になっていた。
老舗輩出率の最も高い地域は京都で3.93%、次いで、山形県(3.75%)、島根県(3.63%)、新潟県(3.57%)、滋賀県(3.25%)などだった。被災地の福島県も2.66%と10位に入った。
ちなみに老舗ベスト5は金剛組のほか、池坊華道会(587年、京都府)、西山温泉慶雲館(旅館業・705年、山梨県)、古まん(旅館業・717年、兵庫県)、善吾楼(旅館業・718年、石川県)。
帝国データバンクでは「老舗企業は保守的な印象を受けるかもしれないが、実際は、時代に合わせた新たなものを創り出す力に長けた企業が大半で、学ぶべきところが多い」としている。
(編集担当:福角忠夫)