3月実質賃金、1.4%増 物価鈍化で2カ月連続プラス

2026年05月22日 08:46

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厚生労働省が22日に発表した2026年3月の毎月勤労統計調査(確報・事業所規模5人以上)によると、物価変動の影響を差し引いた「実質賃金」は前年同月比1.4%増となり、2カ月連続のプラスとなりました

今回のニュースのポイント

厚生労働省が22日に発表した2026年3月の毎月勤労統計調査(確報・事業所規模5人以上)によると、物価変動の影響を差し引いた「実質賃金」は前年同月比1.4%増となり、2カ月連続のプラスとなりました。名目賃金の底堅い伸びが続くなか、物価上昇率の鈍化が実質賃金の水準を押し上げる主な要因となりました。

本文
 調査結果によると、現金給与総額(一人平均)は31万8,563円で、前年同月比3.1%増となりました。このうち、基本給にあたる所定内給与も同3.3%増と順調に推移しており、春闘などを背景とした賃上げの流れが継続している状況がうかがえます。一方、賞与などを含む特別に支払われた給与は同0.7%減となり、一時金の伸びはやや鈍化する形となりました。

 実質賃金の算出に用いられる消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)が前年同月比1.6%上昇にとどまったことで、現金給与総額ベースでの実質賃金は1.4%増となりました。2025年まで長らく続いた実質賃金の低迷局面からは、改善の兆しが見え始めています。

 ただし、雇用・労働面には弱さも見られます。パートタイム労働者の総実労働時間が前年同月比1.9%減となっているほか、全体の所定外労働時間も同1.0%減を記録しており、企業側に労働時間抑制の動きがみられる側面もうかがえます。
市場では、今春の賃上げ効果が中小企業を含めた経済全体へどこまで波及するかに加え、物価上昇率の安定的な鈍化が持続するかに注目が集まっています。日銀にとっても、賃金と物価の好循環が持続的に定着するかを見極める局面が続きそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)