経済産業省の有識者会議・電気料金審査専門委員会は6日、関西電力と九州電力の家庭向け電気料金値上げ申請に対する査定方針をまとめ、茂木敏充経済産業大臣に報告した。大企業の平均賃金に比べても高過ぎると批判が出ていた社員の賃金については関西電力は従来に比べ社員の年収を21%削減し627万円に、九州電力は28%減の598万円にする。地域において独占企業状態下で給与が高く、引き下げ幅が小さい中での電気料金値上げには申請前から批判する声が少なくなかった。
今回、深堀して引き下げしたのは人件費と燃料費。特に人件費については関電が役員報酬で平均4100万円、九電が3300万円で申請。これについては1800万円になる。また社員の年収も関電は従前に比べ16%削減、九電が21%削減で申請したものの、他の業界や大手企業の平均水準に比べ高額だったことから削減不足として削減幅の拡大を求められた。
これらの結果、関電の電気料金引き上げ幅は申請時より平均1.88ポイント圧縮され10%程度に、九電は1.51ポイント圧縮され、7%程度の値上げになる見通し。経済産業省は消費者庁と協議ののち、月内に値上げ幅を最終決定することになる。(編集担当:森高龍二)