宮城県産の飼養牛 全頭 と畜場への出荷を制限

2011年07月29日 11:00

 枝野幸男官房長官は28日、菅直人総理が宮城県で飼養されている全ての牛について、12月齢未満の牛を除いて、県外への移動と、と畜場への出荷を差し控えるよう関係事業者に要請するよう宮城県知事に指示したと発表した。

 これは、宮城県産の牛肉から暫定規制値を超えた放射性セシウムを含む牛肉が検出された事例を受けてのもの。

 枝野官房長官は出荷制限の解除については「出荷制限指示後、宮城県から適切な飼養管理の徹底や牛肉の検査による合理的な安全管理体制の確立を前提として出荷制限の一部解除の申請があった場合にはこれを認める」とし、具体的には、飼養管理に問題があったなどの農家については全頭検査を行い、暫定規制値を下回ったもののみ出荷を認める。それ以外の農家については初回に出荷する牛のうち、1頭以上を検査し、暫定規制値を下回った場合は出荷を認めることとする。また、安全・安心の確保のため、その後も定期的に検査していく考えであるとした。

 また、今回の出荷制限に伴い、畜産農家への損害賠償に万全を期していくとした。
(編集担当:福角忠夫)