NECとNECトーキンは20日、建物や水道管・ガス管などのライフラインや電子機器などで発生する微小な異常振動を高精度で検知し、ひび割れなどの劣化状況を「見える化」するセンサ技術を開発したことを発表した。
電子機器の動作異常や、建物や水道管などの摩擦、ガタつき、ひび割れなどが発生する際には、幅広い周波数の微小振動が起こる。これらの振動を解析するためには、従来、収集できる周波数帯域の異なる複数のセンサが必要だった。しかしこのたび、両社による広い周波数帯域の振動を従来比20倍の高感度で検知できる振動センサの開発と、NECがこれまでに培ってきた振動波形解析技術によって、リアルタイムの劣化予兆の見える化を一つのセンサで実現できるようになった。
両社は今後、ネットワークを介したクラウド環境を用いて振動センサから得られるデータを解析することで、劣化予兆の効率的な遠隔監視を実現するシステムの開発など、本技術を応用した技術・製品開発に取り組んでいく。尚、今回開発された技術は、7月20日から22日の期間に東京ビックサイトで開催される「テクノフロンティア2011」に展示される予定となっている。