24年度の全国学力・学習状況調査に理科を追加

2011年07月11日 11:00

 高木義明文部科学大臣は全国学力・学習状況調査の調査方針について、24年度の調査には、現行の国語と数学(小学では算数)のほかに「理科を追加する」と8日発表した。調査は抽出による小・中学校と希望校で実施する。また、25年度は「よりきめの細かい調査が行えるよう、24年度に概算要求していく」との考えも示した。

 高木文部科学大臣は理科を追加する理由として、国際的な学力水準からみても「科学技術などの学習にかなり力を入れなければ」とその必要性を語った。

 また、全国的な学力調査のあり方などの検討に関する専門家会議は今年3月に理科の追加を提言。その理由のひとつに「次代を担う科学技術人材の育成が重要な課題になっており、新学習指導要領においては国際的な通用性、内容の系統性の観点から理数教育の授業時間数と教育内容の充実が図られている。また、科学的な見方や考え方の育成、科学的な思考力、表現力の育成、科学を学ぶ意義や有用性を実感させ科学への関心を高めることなどの観点から、その方向に沿った学習指導の充実が求められている」などをあげ、24年度からの調査対象教科に理科を組み入れるよう提言していた。

 なお、平成23年度の全国学力・学習状況調査は東日本大震災の影響から見送っている。全国学力・学習状況調査は中学3年、小学6年を対象に実施されている。
(編集担当:福角やすえ)