三菱電機は、北米のソフトウエア会社「ICONICS(アイコニックス)」との戦略的協業について、検討を開始したことを1日に発表した。今後、ICONICS社と検討を進め、共同プロモーション・共同開発により、監視制御ソリューションや省エネ・エネルギー監視システムの強化を進め、新興国を中心とした世界の社会インフラ市場での事業拡大を図る。
経済成長が著しい中国や東南アジア、インド、ブラジルなどでは、水処理場やビル、交通インフラ網など社会インフラへの投資が盛んに行われており、三菱電機はこの分野でのFA(ファクトリーオートメーション)事業拡大を最重点課題として挙げている。近年では、環境保護に対する関心の高まりから、エネルギーの消費監視や省エネシステムの需要が増加しており、FA制御機器を母体とした監視・制御ソリューションの構築が重要な課題となっている。
三菱電機は、液晶や半導体、自動車などの生産ラインの自動化や生産効率の向上に貢献するFA分野で確固たる地位を築いているが、今後は、世界の社会インフラ需要へ対応するため、プラントや工場の上位監視システムから下位の制御機器までをトータルに提案する、システムソリューションの強化が急がれる。その一環として三菱電機は、北米のソフトウエア会社であるICONICS社との戦略的協業についての検討を開始。ICONICS社が持つシステム監視ソフトウエア「SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)監視制御・データー収集ソフトウエア」と、三菱電機のMELSECシーケンサーをはじめとする制御機器とを組み合わせたシステムソリューションの提供を目的として検討を行う。