azbilグループの山武は、5月19日付で環境・標準化推進部 計測標準センターが、現地でJCSS校正ができる校正事業者として、「温度」「湿度」「電気(直流・低周波)」の区分において登録範囲を拡大し、登録されたという。なお、この3区分を同一校正事業者でJCSS現地校正が可能となるのは、国内では同社が初めてとなる。
昨今、産業界ではグローバル化が進み国際規格に適応するため、JCSS校正を希望しているユーザーが年々増えている。その代表的な例としてISO/TS 16949には、「製造設備や装置の計測機器は、ISO/IEC 17025のマネジメントシステムをもった校正機関(JCSS登録事業者)に校正を依頼する」ことが要求されている。生産ラインにある取り外しが難しい計測機器に対し、「現場でJCSS校正をして欲しい」というニーズに応える必要が出てきたという。
今回、登録範囲の拡大によりJCSS現地校正を可能にしたのは、同社計測標準センターが「温度」「湿度」「圧力」「電気(直流・低周波)」の区分でJCSS校正事業者(登録番号:0155)に登録され、標準室で行う校正(恒久的施設で行う校正)で高度な計測技術を保有していることが理由として挙げられる。同社は従来から行われている現地での校正(キャリブレーションサービス)のほか、このJCSS現地校正も開始することによって、3年後には30億円の売上を見込んでいるという。
今後もazbilグループは、信頼性の高い校正事業を展開し、多様なニーズに応えることで、ユーザーに対して、安全かつ高品質の製品・サービスを提供し続けていく。