三井不動産、ロンドンで大英図書館再開発に着工 延床約2.9万坪、2032年竣工へ

2026年09月29日 17:57

三井不動産

大英図書館再開発事業の完成予想図。三井不動産はロンドン中心部で、図書館新館にオフィス、ラボ&オフィス、商業施設などを組み合わせた延床約104万平方フィートの複合施設を整備し、2032年の竣工を予定する(画像出典:三井不動産)

今回のニュースのポイント

三井不動産は9月29日、英国ロンドンで進める大英図書館の再開発事業について、9月17日に着工したと発表しました。大英図書館の新館に加え、オフィスやラボ&オフィス、商業施設などを一体的に整備する大型複合開発で、延床面積は約104万平方フィート(約2万9200坪)。地上11階・地下1階の建物を整備し、2032年の竣工を予定しています。ロンドン市長は本事業への投資について11億ポンドにのぼるとしており、三井不動産は英国でのフラッグシッププロジェクトに位置付けています。

本文
 三井不動産は9月29日、英国ロンドン中心部のキングスクロス地区において、大英図書館の拡張を含む大規模複合開発事業「大英図書館再開発事業」に2026年9月17日に着工したと発表しました。新設される建物は地上11階・地下1階建て、延床面積約104万平方フィート(約2万9200坪)の規模を誇り、2032年の竣工を予定しています。今回の着工に際し、サディク・カーン・ロンドン市長はコメントの中で、本事業全体への投資規模が約11億ポンドにのぼるとの見解を示しています。

 今回の再開発は、文化施設と民間の業務・研究機能を融合させた大型都市開発です。建物の下層階を中心に大英図書館の新館を整備し、展示ギャラリーやラーニングセンター、イベントスペースなどを設ける計画です。さらに上層階などには、約60万平方フィート(約1万6900坪)に及ぶ商業用スペースを配置し、オフィスやライフサイエンス領域に対応するラボ&オフィス、商業店舗などを一体的に配置します。

 事業地が位置するキングスクロス地区および隣接するユーストン地区は、世界有数の生物医学研究拠点であるフランシス・クリック研究所やチューリング研究所など、先進的な研究機関が集積するイノベーション街区として知られています。三井不動産は本プロジェクトを通じ、伝統的な文化・教育機能にテクノロジーやライフサイエンスといった先端産業領域を掛け合わせることで、同地区における新たなイノベーション拠点の形成を図る方針を掲げています。

 また、本事業には地域社会への貢献策も盛り込まれています。同社は開発推進に伴い、地域内の手頃な価格の住宅(アフォーダブル住宅)整備などに向けて、総額2,300万ポンドを拠出することを明記しています。公共性の高い大英図書館の機能拡張と、収益性を備えた民間のオフィス・研究開発・商業空間の整備を組み合わせた事業構造となっています。

 三井不動産は本事業を英国におけるフラッグシッププロジェクトと位置付け、長期経営方針「& INNOVATION 2030」で掲げる「海外事業の深化と進化」の一環として開発を進めます。北米や欧州における主要都市での大型都市開発を積極的に推進する中で、ロンドン中心部における象徴的な事業の着工を迎えた形です。

 2026年9月17日の着工により、長年にわたり構想が練られてきた大英図書館の拡張と地域再開発が本格的な建設段階へと移行しました。三井不動産は2032年の完成を目指し、図書館、オフィス、ラボ&オフィス、商業機能を組み合わせた複合施設の整備を進めていく計画です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)