JERAなど3社、千葉火力で最大40万kWのAIインフラ 投資総額2.3兆円以上

2026年10月02日 08:08

AIデータセンター

AIデータセンターのイメージ。JERAなど3社は、千葉火力発電所で最大40万kW規模のAIデータセンターインフラを開発し、発電設備や電力・冷却インフラ、AIコンピューティングを一体化するモデルの構築を目指す(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

JERAは10月1日、Dell Technologies、RHAELM Holdingsの3社で、日本における国家規模のAIインフラ整備に向けた基本構想の策定と事業化検討に関する覚書を締結しました。第1号案件として、JERA千葉火力発電所で最大40万kW規模のAIデータセンターインフラ開発を進める計画です。第1号案件の投資総額は、用地、電力インフラ、施設建設、AIコンピューティング能力の全体を通じて150億ドル(約2.3兆円)以上を見込み、2028年頃の運用開始を目指します。発電設備、電力インフラ、冷却設備からAIコンピューティングまでを一体的に設計・運営する新たなAIインフラモデルの構築を目指します。

本文
 株式会社JERAは10月1日、米Dell Technologiesおよびデータセンター開発を手掛けるRHAELM Holdingsの2社と、日本におけるAIインフラストラクチャー整備に向けた基本構想および事業化検討に関する覚書(MOU)を締結したと発表しました。

 本構想は、単にデータセンター施設を新設するものではなく、JERAが保有する大規模電力供給プラットフォームと、Dellが提供する高度なAIコンピューティング基盤の標準化、プロジェクト全体の推進を主導するRHAELMによるAIインフラの開発・運営および事業モデル構築を組み合わせ、一体的に設計・運営するAIインフラモデルを構築する試みです。

 第1号案件として、千葉県千葉市のJERA千葉火力発電所において、最大40万kW規模のAIデータセンターインフラの開発を進めます。JERAによると、これは単一拠点として日本最大、中国を除くアジアでも最大規模のAI導入事例になる見込みとしています。第1号案件の投資総額は、用地、電力インフラ、施設建設、AIコンピューティング能力の全体を通じて150億ドル(約2.3兆円)以上が見込まれています。JERA単独の投資額として示されたものではなく、運用開始は2028年頃を目標としています。

 JERAは、AIインフラ開発において電力系統接続に要する期間の長期化が課題になっていると説明しています。今回の構想では、既存の発電設備から直接電力の供給を受けるオンサイト型を採用することで、従来の電力系統接続型データセンター開発と比較して、数年早いタイミングでAIコンピューティング容量を提供することを目指します。

 またJERAは、液化天然ガス(LNG)の調達から輸送、受け入れ、貯蔵、発電に至る独自のバリューチェーンを有しています。このエネルギー供給能力とAI基盤を融合し、LNG供給とAIコンピューティングを一体化した新たなモデルの構築を目指します。

 JERAとRHAELMは、千葉火力発電所で標準化モデルの有効性を検証するとともに、JERAが国内に保有する他の火力発電所への標準化モデルの展開も並行して検討します。2030年代には、日本全体で数百万kW規模のAIコンピューティング容量の実現を支援する目標を掲げています。

 今回の発表についてJERAは、日本国内のAIコンピューティング能力の拡大と、その基盤となる電力・デジタルインフラの整備を主導する日本政府の方針に合致すると説明しています。発電所の電力供給基盤とAIコンピューティングを一体化するモデルを、国内でどこまで展開できるかが今後の焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)