8日、「ザ・リッツ・カールトン」が積水ハウスの新築による建物で京都に進出することが決定した。
正式名称は「ザ・リッツ・カールトン京都」。地上4階・地下3階の建物は総客室数が136室の予定で、スタンダードルームの平均面積は50平方メートルで国内最高水準の広さを誇り、外観や内装は日本の伝統と現代的な欧米様式の両方を取り入れ、歴史ある古都の周辺環境と調和するデザインを採用する。開業は2014年春の予定。
大阪、東京と進出を果たし、今回京都進出の際にパートナーとして選んだのは大手住宅メーカーの積水ハウスだった。サステナブル住宅の第一人者である同社が、古き良き都市”京都”に長期的な視点に立って建築するホテルへの期待は大きい。
年間約5000万人もの観光客が訪れる京都は、日本経済を活性化させるための豊富な資源である”観光”の都市。それだけに、外資系ホテルの相次ぐ進出に懸念する声もあるだろう。しかし、ブランド力を上手く利用し、今回の「ザ・リッツ・カールトン京都」のように周りと上手く融合を重ねていくことで、新たな魅力が生まれる可能性を否定することはできない。
「ザ・リッツ・カールトン京都」は景観条例の厳しい京都であっても、サステナビリティの思想のもと、そこに合った建築物を提供できる積水ハウスという心強いパートナーを得たことで、国内資本も巻き込んだ京都発の経済活性化を生み出すパワーを備えることになる。