クウェート最大の携帯電話事業者からフェムトセルをNECが受注

2011年06月07日 11:00

 NECは、クウェート最大の携帯電話事業者であるZainから、フェムトセルシステム一式を受注。Zainは、NECが提供するシステムを活用して、同国初となる商用フェムトセルサービスを本年中に開始する予定だ。

 フェムトセルとは、屋内に設置する超小型の無線基地局であり、携帯電話の電波を、屋内に引き込まれているブロードバンド回線を利用して送受信できるサービス。電波が届きにくい室内でも携帯電話が利用できるようになることから、電波不感エリアを解消する手段として採用が進んでいるという。今回、同社が受注したのは、オフィスや家庭内に設置するフェムトセル並びに、フェムトセルをZainのコアネットワークシステムに接続するためのフェムトセルゲートウェイなど。Zainは、クウェートをはじめとして、中東地域を中心に7つの国で携帯電話サービスを提供しており、クウェートでの商用フェムトセルサービスを皮切りに、他の6ヶ国においてもサービスを展開することを検討している。

 同社はフェムトセル関連事業にいち早く着手し、これまで国内外の14の携帯電話事業者とシステム納入契約を終結。加えて、現在28件のトライアルを実施するなど、フェムトセル分野において豊富な実績を有しているという。また同社は、2007年7月に設立された業界団体「フェムトフォーラム」のボードメンバーとしても中心的な役割を果たしている。2009年には、同フォーラムより「Progress in Commercial Deployment」 アワードを2010年には「Femtocell Network Design and Technology Innovation」アワードを受賞。さらに、Telecom Asia Magazineの2010年「Femtocell Vendor of the Year」最優秀賞を受賞するなど、同社の活動や先進性は業界内でも広く認められているという。

 今回のZainからの受注は、こうしたフェムトセル事業における同社の活動や先進性が高く評価された結果だと考えている。