自民党は衆議院選挙制度の改革案をまとめた。現行の小選挙区比例代表制の下で、一票の格差是正に向けた小選挙区での0増5減と比例での30議席減をあげ、比例代表を150議席としたうえで、うち60議席は中小政党枠として、比例代表の得票数2位以下の政党に優先割り振りする。自民党は各党と個別にこの案で交渉を進める意向。
これについて、民主党の海江田万里代表は「30削減については、自民党の選挙公約を改めて見ると衆議院定数の1割削減と書いてあるので48になる。自民党の選挙公約に反する数だ」とした。そのうえで「比例代表をふたつに分けるというのは非常にわかりにくい。違憲状態にある1票の重みとは違うことはであるが、少数党と第1党とで同じ一票を投じても結果的に違ってくるとういうことが適正なのかどうか」と疑問を投げた。
ただ、海江田代表は「自民党から案が出てきたわけなので、これに民主党案もぶつけて、国会でしっかりした議論を行い、なるべく早く成案を得なければいけない」と議員定数削減を含んだ選挙制度の成案を得られるよう早期に協議を進めたい考えを示した。(編集担当:森高龍二)