ヘアケア市場でもアンチエイジング関連商品が活況

2011年05月02日 11:00

 スキンケア商品をPRするときによく聞く「アンチエイジング」という言葉。最近では髪に対しても使用されることが多くなってきた。

 近年、薄毛の悩みは男性だけではない。2005年に大正製薬が30歳代から50歳代女性1000人に行った意識調査によると、「髪のボリュームが少なくなった」など何らかの薄毛に対する意識を持っている人が57.3%と半数を超える結果を出している。また、女性誌などでも特集が組まれ、薄毛や白髪への対策を紹介するなど「アンチエイジング・ヘアケア」に対する意識は確実に高まりつつあると言っても過言ではないだろう。

 このような傾向の中、「アンチエイジング・ヘアケア」関連の商品も市場に着実に増えつつある。

 直接的な対策商品としては、前述の大正製薬が発売している「リアップレディ」がある。ブランド認知も高い『リアップ』の女性用発毛剤(第一類医薬品)だが、他にもシャンプーなどの医薬部外品系関連商品も発売されている。また、大手化粧品メーカーでは資生堂が発毛促進剤として「アデノゲン グレイシィ」を発売、こちらも男性用の認知度の高さというブランド力を持った商品だ。

 一方、大手の医薬品・化粧品メーカーとは違い、口コミや店舗販売での実績の高いブランドも存在する。アロマコスメのアイテムを多く販売する『ラ・カスタ』は、ピクノジェノール(フランスカイガンショウ樹皮)をはじめとするハーブエキスを配合したエイジングケア用のヘアソープ、ヘアマスクを直営店や百貨店で発売。他にもクリニック系サロンで専用商品として発売されるヘアケアアイテムも注目を集める。リーブ21のオリジナル商品として、会員にも人気が高いのが頭皮用トリートメント「マリシルクリーム」。海底に堆積したミネラルを多く含む微細粘土である『マリンシルト』を成分としており、頭皮と毛根の環境を整える商品だ。また、実際にケアを行うサロンでは女性のみのスタッフで、ユーザーにストレスを感じさせない工夫をしている。

 スキンケアに続き、ヘアケア市場でもアンチエイジング関連の商品は女性心理を捉えることによって、市場を活性化できる可能性を持つカテゴリーとして注目しておきたい。