村田製作所は28日、2010年度通期の業績を発表した。売上高は6180億円と前年同期に比べ16.4%増加、営業利益は775億円で189.9%と大きく増加した。税引前当期純利益は821億円、純利益も535億円と、前期に比べて、いずれも大幅な増益となった。また、当期配当は通期で100円。前期の70円から30円の増配となる。
今期の増収要因は、携帯電話、特にスマートフォン、ノートPCやタブレットPC、カーエレクトロニクス市場向けが好調だったことである。売上増に伴う操業度アップ、コストダウンなどの合理化効果が、売価値下げ、円高、震災の影響を大きく上回り、大幅増益につながった。
東日本大震災では3拠点が被災し、一時的に操業を停止したが、2拠点はすべて生産を再開。もう1拠点も5月中に生産再開の予定である。売上高への影響は10億円、営業利益への影響は8億円だった。