応急仮設住宅の設置経費をはじめ、がれき処理や学校修復、被災者の医療、雇用対策など東日本大震災による被災者救済と被災地の復旧・復興への緊急を要する事業を盛り込んだ23年度第1次補正予算案が30日の衆議院本会議で全会一致で可決した。総額4兆153億円。予算案は参議院に送付され、5月2日成立の予定。
今回の補正予算については野党も「与野党の枠を超えて取り組まねばならない、緊急性を求められたものであり、速やかに執行が行われるよう政府に求めたい」など財源には問題があるとしながらも、早期成立による、早期執行を求める声が相次いでいた。
また、30日奈良入りしていた前田武志参議院予算委員長は「可及的速やかに被災地に(必要な資金を)届けなければならない」と早期成立による実効を期待した。
予算の内訳は応急仮設住宅の建設、被災遺族への弔慰金、被災者緊急支援など災害救助関係に4829億円、がれき処理などに3519億円、公共土木施設や農地農業用施設、有料道路、空港など災害対応への公共事業関係に1兆2019億円、学校施設や医療、介護、障害者施設、農林業施設、警察・消防関係施設など施設の災害復旧費に4160億円、災害関連融資措置に6407億円、地方交付税交付金に1200億円、そのほか震災関係費に8018億円を計上していた。(編集担当:福角忠夫)