セブンイレブン、今夏の電力不足問題に向け大規模な電力削減計画を発表

2011年04月18日 11:00

  セブン‐イレブン・ジャパンは14日、今夏の東京電力管内において深刻な電力不足が懸念されている問題に対し、自主行動計画ならびに削減目標を策定した。発表された自主行動計画には、店内の照明と店頭の誘導看板のLED化をはじめ、太陽光パネルの設置や実証実験中のスマートセンサーの設置など、対象店舗における工事が必要な対策を進めるとともに、7月から9月にかけて空調やチルドケースの温度設定の見直しなどの節電対策を展開することによって、電気使用量で昨年夏季比約25%の削減を目指すことが盛り込まれている。

 対象となるのは東京電力管内の約6000店舗と、東北電力管内の一部店舗としており、実施項目ごとに 対象店舗数が異なる。内訳は、まず店内照明のLED化が約5000店舗、店頭誘導看板のLED化が同じく約5000店舗で、太陽光パネルの設置が約1000店舗、旧型設備の省エネタイプへの入れ替えが約2000店舗。さらに7月から9月にかけての節電対策とスマートセンサーの設置が各6000店舗となっている。

 店内機器の電力使用量を把握するスマートセンサーは、同社が産業技術総合研究所と東京大学、NECと連携し、昨年夏より都内一部店舗で実証実験を行っているもので、これによって使用する「電気の見える化」を進め、設備の使用上での問題などを把握し、是正することで電気使用量を約1割削減できたという実績がある。これについては、LED化など、設備の入れ替えが必要な施策とともに5月より順次工事を開始する。

 東日本大震災の発生以降、店頭看板の消灯や日中の空調設備の休止など、東京電力管内の店舗を中心に節電に向けた対応を行い、電気使用量を約10%削減してきた同社だが、今回発表された施策によってより大規模な電力の削減を目指す。