ヤマトホールディングスは、配達荷物1個につき10円の寄付を行うと発表した。期間は平成24年3月までとし、各月の宅急便取り扱い個数に基づいた寄付額を翌月に寄付する予定だ。
同グループでは岩手・宮城・福島に「救援物資輸送協力隊」を設置し、これまで最大で車両200台、人員500人を用意し、現地での復興支援に取り組んでいる。また、寄付や、グループ会社の社員がボランティア活動へ参加しやすくするため、ボランティア先の情報提供や斡旋を行っている。その中で、東北地方を支えてきた水産業や農業の被害の甚大さを目の当たりにし、復興への支援の重大さを痛感したという。そこで、地域生活の基盤の復興と水産業・農業の再生のための資金として今回の支援を決定した。同社は平成22年4月から23年3月までに約13億個の荷物の宅配実績があり、今回の支援総額も約130億円が見込まれているようだ。
また、JP日本郵政グループでは、災害義援金を内容とする現金書留郵便物の料金を免除している。対象となるのは、個人から災害義援金として差し出される現金書留のみ。封筒の表面の見やすいところに「救助用郵便物」という表記が必要となる。被災地の各市町村や救助団体へ直接送ることができ、書留料金が発生しないことで、より多くの支援者が、少しでも多い金額を支援できると考えられる。
ヤマトホールディングスが行う支援では、宅急便の利用者も間接的に支援に関われるということで積極的に利用することが見込まれる。また、JP日本郵政グループのように、支援にかかる費用を企業が負担することで、少しでも支援の輪が広がることが期待される。このように支援を行いやすい環境を作るということも、重要といえるのではないだろうか。