23日開かれた参議院予算委員会公聴会で公述人として出席した岩淵勝好東北福祉大学教授は高齢化をストップさせる唯一の方法として、国連人口部が2000年に出したレポートをとりあげ、先進国は退職年齢を75歳に引き上げる、特に日本においては77歳に引き上げれば高齢化を防げると指摘していると紹介。加えて、年金支給時期について70歳支給開始のスケジュールを国民に提示し、生活設計を見直すよう求めるべきとした。
また、岩淵教授は国民年金運用3号について「お粗末過ぎて話にならない」と一蹴した。そのうえで「空期間をカウントして、追納できる期間を延長して混乱を避けるほかない」とした。
また、「子ども手当を廃止し、児童手当を復活させるべき」としたうえで、所得制限については1000万円程度を参考として例示した。
加えて、岩淵教授は「児童手当を大幅削減し、震災復興対策にまわすとか、少子化対策をおそろかにした自民党にいたっては防衛費に使うなどといった議論もあるようですが、短絡的なもので、バターどころか子どものミルクをとりあげて大砲をつくるアナクロニズム(時代錯誤)といわざるをえない」と痛烈に批判。「子育て支援を充実しなければ日本の将来はありません。国家百年の大計を間違わないよう議論願いたい」と意見を述べた。(編集担当:福角忠夫)