8割のカップルが披露宴で「映像」を使う理由

2013年03月20日 18:04

 『ゼクシィ結婚トレンド調査 2012(首都圏版)』によると、2012年3月までの1年間に結婚式を挙げた人の実に8割が、映像を使った余興や演出を実施していたことが分かった。映像の内容は「(カップルの)プロフィール紹介・生い立ち/出会いの紹介」が最も多く9割を占め、次いで「列席者の名前や感謝メッセージ」が6割。実施回数も平均2.5回と多く、ゲストに伝えたいことを映像で演出するのが新たな定番となっている。

 映像演出を自分たちで行った人の中では「手作り」派が最も多く、6割にのぼる。手作り派の平均制作費用は1万円と安価だ。背景にはここ数年で、手軽に映像が作れる無料ソフトが充実してきたこともあるだろう。

 出席者への気配りとして映像が使われている側面もありそうだ。「ゼクシィnet」では、「主役がいないお色直し時間も(ゲストを)飽きさせない工夫」として、プロフィール映像などを流すことが推奨されている。式場で撮影したばかりの映像を即編集し、映画のエンドロールのように披露宴のラストに流す「エンディング映像」も人気だ。自分がスクリーンに映るサプライズはゲストにも好評で、新郎新婦が感謝の気持を伝える方法として定着しつつある。 

 冒頭のレポートでは、披露宴・披露パーティの演出で心がけたこととして「アットホームなムードになること」が72%で最も高く、次いで「自分らしさを表現できること」が62%、「列席者を退屈させないこと」が53%と続く。バブル期を彷彿とさせる派手な演出は、ともすれば新郎新婦の自己満足になりがち。だが最近はそのような「ハデ婚」を好まず、アットホームな雰囲気でゲストをもてなしたいカップルが増えているようだ。

 「自分らしさ」を大切にしたいが、自己満足には陥りたくない。そこで多くのカップルは、手作りの映像を使って個性をアピールしつつ、ゲストへの感謝を伝える「アットホームなおもてなし」を実現しようとするのだろう。