東芝、ブルガリア国営企業とエネルギーの効率化に関する協力で合意

2011年01月26日 11:00

 CO2の削減が世界中で声高に叫ばれる昨今。東芝<6502>は、ブルガリア共和国経済エネルギー観光省直轄の国営企業であるブルガリア・エナジー・ホールディング(BEH)社と「エネルギーおよびエネルギー効率化に関する協力のための覚書」を締結したことを24日に発表した。

 ブルガリアでは現在、火力発電を中心に発電が行われ、その一部を周辺各国に輸出しているが、2007年のEU加盟後にフィードインタリフ(電力固定価格買取制度)を導入するなど、温室効果ガスの削減に向けて既存発電所の効率化と再生可能エネルギーの拡大に国を挙げて尽力している。東芝グループは同国において、これまでにチャイラ水力発電所の建設やマリッツァ・イースト2火力発電所、コズロドュイ原子力発電所の改良工事などを行ってきた実績がある。今回のBEH社との覚書の締結にも、マリッツァ・イースト2火力発電所改修工事が終了したことを受けて来日していた同国のトライコフ経済エネルギー観光大臣が立ち会った。

 今回の覚書の締結を機に東芝は、グループ全体の最新技術を採用した火力・水力・原子力発電所の導入や、メガソーラープロジェクトの開発、およびスマートグリッド(次世代送電網)や二酸化炭素分離回収技術の導入のための検証を通して同国における社会インフラ事業の拡大を目指すため、環境に調和したエネルギーの安定供給と効率化に貢献するための検討を行っていく。世界的にも高い評価を受ける、環境に配慮した日本の最新技術が、どのように利用されていくのかに注目が集まる。