産業能率大学が中小企業経営者688人を対象に行った2011年経営方針と採用方針に関する調査で、83.3%の回答者が環太平洋経済連携協定(TPP)に「日本は参加すべき」と考えていることが分かった。
調査は従業員6人以上300人以下の企業経営者を対象に昨年11月26日から12月5日までの間で実施したもので、同大学が14日、調査結果を発表した。
それによると、4月に入社採用予定を有する企業は74%と採用意欲の高いことがわかった。また、経営に影響がありそうな要因では「国策の変化、需要の不足、国際情勢の変化」を上げた。
産業能率大学では「国の政策の変化がこの1年で最も経営に影響をあたえそう、としている回答が一番多い(45.9%)のは、政治の不安定さのためか」と分析している。
また、景気対策では法人税減税が最も重要度の高いものにあげられ、「消費刺激より法人税減税への期待感が強い」としていた。
このほか、TPPに参加すべきとする理由で最も多かったのは「国際競争力が高まるから」というもの(63.5%)や「日本が孤立してしまう」(35.3%)というもの、「日本の産業空洞化を防げる」(30.9%)というものが多かった。
一方、TPP参加に反対する理由では「農業の衰退」をあげるものが63.5%あった。
(編集担当:福角やすえ)