iPhone4の爆発的なヒットにより普及に拍車がかかったスマートフォン。IT関連の情報を提供するIDC Japanが発表した「国内モバイルデバイス市場の2010年第3四半期(7~9月)の出荷実績と2014年までの市場予測」によると、2010年第3四半期の国内スマートフォン出荷台数は、前年同期比3倍以上のプラス成長となる155万台となっている。iPhone4の好調に加え、通信事業各社がスマートフォンの販売に本腰を入れてきたことがその大きな要因となっているようだ。
NTTドコモ<9437>は、グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォンの新機種を立て続けに発表し、ラインナップを充実させている。KDDI<9433>も、「おサイフケータイ」や「ワンセグ」など携帯電話での機能を使える「アンドロイド」端末を発表するなど、それぞれの個性を打ち出しながら、iPhoneの販売によりスマートフォン市場で一歩リードしているソフトバンク <9984>に対し、巻き返しを図ろうとしている。
また、一時社会現象にまでなったiPad効果により、新たな市場として注目されているメディアタブレット市場においては、東芝 <6502>やサムスン電子がアンドロイド搭載の新タブレット端末を次々に発表したのに続き、11月にはマウスコンピューター(MCJ <6670>)が4万円を切る10.1型のタブレット端末「LuvPad AD100」を発表するなど、アップル社以外の他メーカーもメディアタブレットの開発・販売に注力し始めている。今後も各メーカーが新機種投入を予定していることから、市場拡大基調は続くと予測されている。