株式会社村田製作所<6981>はこのたび、電界結合型のワイヤレス電力伝送システムの評価キットの販売を開始した。
同社は、2010年6月28日に、ワイヤレス電力伝送システムとして送受電モジュールを開発発表し、各界から大きな注目を集めている。今後、ワイヤレス電力伝送システムが普及すると、ACアダプタなしで電子機器の充電などが可能になり、コンセントレスでスマートな生活環境が期待できるだろう。
今回発売された評価キットは、送受電モジュールに電極と回路を加えて顧客側で手軽に機器の電力伝送の動作確認や測定ができるもので、すでに同システムの導入を検討している顧客からの要望に応えるものとなっている。
具体的には、送電台、受電装置および負荷抵抗を備えた評価キットで、1対1の電力伝送を行うことが可能。受電装置を送電台に置いた状態で、平面方向に約4cmの範囲内で約2Wの電力を伝送する。また、受電装置が置かれた時のみ電力を伝送する「着地、取り去り検知」機能や、「電圧異常検知」機能も組み込まれている。
ちなみに、この評価キットは先日、千葉県幕張メッセで開催された「CEATEC2010」(10月5日~9日)の村田製作所ブースでも展示され、来場者から大きな注目を集めた。
(編集担当:藤原伊織)