厚生労働省は平成21年の薬物乱用状況をまとめた。それによると、薬物乱用による21年中の検挙者数は1万5417人となった。内訳では覚せい剤取締法違反が1万1873人と全体の77%を占めた。次いで、大麻取締法違反が3087人と全体の20%を占め、覚せい剤と大麻で97%になっていた。
前年に比べ、検挙者数は全体で697人増えた。特に、覚せい剤は642人の増と増加全体の92・1%を占め、依然として覚せい剤による社会汚染が危惧される状態が続いている。
また、覚せい剤で検挙された1万1873人のうち、中学生が6人、高校生25人、大学生26人を含む258人までは未成年者だった。
また、検挙された者のうち5631人(47・4%)は暴力団関係者ではない、一般人だった。
さらに、6865人(57・8%)までが再犯者で、薬の怖さを示している。再犯率は前年より1・9ポイント増えていた。
次に、同省がまとめた21年中の薬物押収量をみると、覚せい剤は369・5キログラム、大麻たばこを含む乾燥大麻が207・4キログラム、大麻樹脂が17・4キログラム、コカイン11・6キログラム、あへん3・2キログラム、ヘロイン1・2キログラム、MDMAなどの錠剤型合成麻薬9万1960錠にのぼっていた。
(編集担当:福角忠夫)