総務省は住民基本台帳に記録されている高齢者がすでに死亡していたり、転出しているなどのケースが相次いで見つかったことを重く受けとめ、31日、自治行政局長名で都道府県知事あてに「住民基本台帳の記録の正確性の確保」に関する通知を行った。
福祉部局など関係部局が住民基本台帳に基づく情報と異なる事実を知ったときに、速やかに住民基本台帳部局に通報するなど、関係部局間の連携強化を求めるとともに、(1)戸籍の届出などに基づく住民票の確実な記載を行うこと(2)市区町村長は住民基本台帳に誤りの疑いが生じた場合に実情に応じた調査を行うこと、また、郵便物の本人限定受け取りサービスなどの活用も検討すること(3)法律に基づく届出が正確に行われるよう、住民に対し改めて制度の周知を図ることなどを求めている。
死亡届が出されていなかったり、所在不明のままになっているなどして、151歳の男性(高知)や143歳の女性(前橋)が戸籍上で生存していたなど、全国の自治体で既に死亡している高齢者が戸籍上生存していたケースが相次いで見つかっている。中には、年金詐欺など事件性の濃いものも発生していた。
(編集担当:福角忠夫)