自民党の石破茂幹事長は9日、憲法改正の議論について幹事長としての考えを記者団から聞かれ「わが党のそもそもの立党の原点が自主憲法の制定だ」と語った。
石破幹事長は「憲法の改正は最終的には主権者である国民の判断に委ねられる。その実効を伴うために国民投票法を制定した」と憲法に定められた国民の権利を実際に可能にする法律がなかったので、この法律を作ったのだとし、「衆参の3分の2を2分の1に下げても、総定数の2分の1だから法律の改正や制定よりハードルは高い。衆議院の優越ということもない。さらに国民投票に付すということなので、憲法96条というのは中身の議論でなく、国民の権利の行使というものをさらに実効たらしめるというものだ」と強調した。
そのうえで「自主憲法制定を立党の原点にしてきた党とそうでない成り立ちの党では当然、議論の成熟度に差がある」とし「最大政党として、政権与党として憲法改正を揚げている以上、成り立ちが違う他の党に対して地道に、着実に、議論の成熟というものを図っていくことが必要だ」とし、急がないが、改正に向けて確実に前進させていく考えを示した。(編集担当:森高龍二)