消費者は環境配慮型よりデザインや価格を優先

2010年08月16日 11:00

 凸版印刷が立ち上げたソーシャルプロジェクト研究会の調査で、7割の消費者が商品を購入する際に環境配慮型商品かどうかを意識していることが分かった。ただ、環境意識が高いわりに、同じ価格で好みのデザインか環境配慮型かの選択では好みのデザインを、品質が同じで、環境配慮型か、価格の安い品かでは価格の安い方を選ぶという回答が圧倒的に多かった。

 ソーシャルプロジェクト研究会では「商品に環境配慮を意識する人は多いものの、実際の購入時には環境配慮よりもデザインや価格が優先される傾向があることがわかりました。単に環境配慮型の商品を購入することよりも、自ら行動することの方がエコに貢献した実感が強いことも浮かび上がり、商品の使用や廃棄の際にワンアクションなどの行動要素を取り入れることで、エコがより強い購買動機を形成し得ることがうかがえる」と分析している。

 これは、今年6月11日から13日にかけて20歳から60歳の男女520人からエコと購買の関係性について凸版印刷が調査を実施、ソーシャルプロジェクト研究会が分析した。

 それによると、商品購入時に環境配慮型商品かどうかを意識するとした人は3.5%、商品によって意識する(66.1%)を合わせると69.6%が意識していた。

 一方、価格が同じ商品の場合、環境配慮型商品を選ぶか、好みのデザインの商品を選ぶかでは、63.8%が好みのデザインを選ぶと答え、環境配慮型は17.5%にとどまった。

 同じく、品質が同じ場合、環境配慮型か価格の安い方かでは、62.5%が価格の安い方を選択。環境配慮型は28.7%となった。
(編集担当:福角忠夫)