観光地の移動手段を変える「箱根EVタウンプロジェクト」が始動

2010年08月09日 11:00

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EV車両の利用拡大を図ることを目的とした「箱根EVタウンプロジェクト」の開始にあたり、ザ・プリンス箱根にてオープニングセレモニーが開催された。セレモニー終了後には、三菱自動車やヤマハ発動機の最新EV車両の試乗会も行われた。

 2014年度までに、環境資源問題の解決に有効な手段とされる電気自動車(EV)の県内3000台普及を目指す神奈川県は、日本有数の観光地でもある箱根において、EV車両の利用拡大を図るための新たなプロジェクトをスタートさせた。

 「箱根EVタウンプロジェクト」と名付けられたこの事業は、箱根の観光振興と連携し、EVの普及促進および、再生可能エネルギーとEVとの連携を検討・実施することでCO2削減に繋げていこうというもの。箱根町や日産自動車 <7201> 、三菱自動車工業 <7211> 、ヤマハ発動機 <7272>などの協力を得ながら、モビリティのEV化やEV観光タクシー、EVレンタカーなど観光向けの交通手段の電動化を展開し、地球環境に優しい移動手段を提案していく予定だ。

 具体的なプロジェクトの内容は、平日に県が使用する電気自動車を、土・日や祝日に観光客向けにレンタカーとして貸し出すEVシェアリングや、ヤマハ発動機のEVバイク「EC-03」のレンタルを行うEVバイクレンタルなど。加えて、宿泊施設や観光施設などへの充電インフラの整備も開始。ザ・プリンス箱根や箱根美術館など箱根町内の様々なスポットに充電機器が設置される予定だ。

 プロジェクト開始にあたり、7月30日にザ・プリンス箱根にて行われたオープニングセレモニーには、箱根町長の山口昇士氏や神奈川県副知事の黒川雅夫氏なども出席。セレモニー終了後には、三菱自動車の最新EV自動車やヤマハ発動機の最新EVバイクの試乗会も行われた。

 同県では今後、JTBなど旅行会社や公共交通機関とも連携し、新旅行商品の開発を進めていくという。民間企業と連携し、EV普及の加速化を図ることで、CO2削減による「環境先進観光地 箱根」の実現を目指そうとしている。