仙谷由人内閣官房長官は、27日開いた閣議後の犯罪対策閣僚会議で児童ポルノ排除総合対策を決めたと発表した。
仙谷官房長官は「児童を性的好奇心の対象と捉える社会的風潮を是正するとともに、児童ポルノによる被害の未然防止、拡大防止、被害児童の保護に取り組んでいくこととした」と説明している。
総合対策では、児童ポルノの排除に向けた国民運動を推進するほか、インターネット上の児童ポルノ画像などの流通・閲覧防止対策の推進(実効性のあるブロッキングをISP=インターネット・サービス・プロバイザ=など関連事業者が実施できるよう環境を整備する)、被害児童の早期発見・カウンセリング態勢の充実、担当職員の能力の向上、事情聴取技法の検討・保護の推進、児童ポルノ事犯の取締り強化、諸外国においての児童ポルノ対策に関する調査の実施などを盛り込んでいる。
児童ポルノがない世界を目指す日本ユニセフ協会によると、2009年1年間の児童ポルノ検挙件数は935件と前年に比べ259件増加。被害児童数も小学生と未就学児童65人を含む411人と前年より73人増えているとしており、早期の法整備、環境整備を求めている。
(編集担当:福角忠夫)