おいしいのに低カロリーな「カロリーコントロールアイス」の新製品

2010年06月21日 11:00

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「80kcalでもおいしくないとお客様には支持されません」と、「カロリーコントロールアイス」の開発を担当した田中国男氏は話す。

 江崎グリコ <2206> は5月31日、カロリーに気をつかう人向けのアイス「カロリーコントロールアイス」の新ラインナップを発売した。新たに登場した「ショコラスイーツ」と「ストロベリースイーツ」は、2層構造のアイスにソースがかかり、見た目にも食欲をそそられるパフェのような形状だが、従来品と同じくカロリーは80kcalに抑えられている。

 「アイスは嗜好性の高い食品なので、カロリーを抑えるだけでなく、おいしさも兼ね備えなければなりません」とは、「カロリーコントロールアイス」の開発に携わった同社マーケティング部の田中国男氏。カロリーを抑えるためには、一般的なアイスの主原料である乳製品と砂糖を徹底的に減らさなければならない。しかし、それを追求するとおいしさが失われてしまう。そこで考えたのが、砂糖の代わりに使用する低カロリーの甘味料を、「口に馴染んだ砂糖の味にできるだけ近づけるために」(田中氏)複数組み合わせ、最適なバランスを探ること。そして、乳製品を減らすと食感がシャーベットのようになるアイスの特性には、豆腐と食物繊維を使用し、なめらかさを出すことで対処した。

 そうやって作り上げたものをベースに、カップタイプやモナカタイプ、そして今回のパフェタイプ2品と商品ラインナップを広げ、選ぶ楽しみを与えたことも特筆すべきポイントだ。「80kcalに抑えながら、ラムレーズンやモナカの小豆、チョコモナカの板チョコや『ショコラスイーツ』のチョコチップなどを実現するため、ひとつずつ時間をかけて開発していきました。モナカなんて、最初の段階では皮だけで20kcal以上ありましたから」と田中氏。おいしさを追求するために、最もベーシックな「味わいバニラ」だけでももう10回以上のマイナーチェンジを繰り返しているのだそうだ。ちなみに、今回発売された新商品は従来のものより約30ml内容量を増やし、「たくさん食べたい」という欲求にも応えた。

 そんな「カロリーコントロールアイス」は、糖尿病患者をはじめとするカロリーを気にする人々だけでなく、低カロリー志向の一般層の間にも徐々に浸透していっている。ダイエット中の人など、これまでカロリーを気にしてアイスを我慢していた人々にとって、このアイスの存在は朗報だ。
(編集担当:上地智)