厚生労働省は全国428の水道事業者を対象に行った水道管耐震化調査の結果、震度6強程度の揺れに耐えられる主要水道管は34%程度にとどまることが分かったとして、2013年度までに耐震化を完了するよう要請している。
しかし、要請しながらも、目標年度までに全て完了させることは実際には難しいと考えていることを明らかにし、「少なくとも、避難所、病院等への管路等重要なものについては達成できるよう、これらの管路の更新を優先的に進めるよう水道事業者に対し要請している」と水道事業者の経営状況を見越し、現実的なレベルでの要請をうかがわせた。
これは、木村太郎衆議院議員の質問に答えて、明らかにしたもので、水道事業者の経営状況などから進捗状況に地域差のあることは認めざるを得ないとして、「2013年度までに水道の基幹管路の耐震化を完了させることを目標としているが、達成することは必ずしも容易でないと考えている」との考えを示した。
厚労省としては「国庫補助による財政支援のほか、各水道事業者において需要者に財政収支見通しを示した上で料金設定の適正化等を図ることにより自ら経営状況を改善するよう、技術的助言も行ってきており、今後も、こうした支援をしたい」としている。
(編集担当:福角忠夫)