菅義偉官房長官は15日の記者会見で、この日、本土復帰して41周年を迎えた沖縄について「さきの大戦で悲惨な地上戦を経験し、終戦後も27年もの間、わが国施政権の外に置かれるなど、他の地域とは異なる苦労を重ねてこられた」と沖縄の特異な歴史を振り返った。
そのうえで「安倍政権としては、復帰の日にあたり、改めて苦難を耐え抜かれた先人の心情に思いを致し、沖縄の方々に寄り添いながら、基地負担の軽減、強く自立した沖縄の実現に向けて決意を新たに取り組んでいきたい」と政府としての沖縄振興への取り組み姿勢を改めて語った。
一方、小野寺五典防衛大臣は15日までの記者会見で、現在も沖縄に集中する米軍基地負担問題について「安全保障上の問題、地政学的な様々なことを勘案し、沖縄のみなさんに基地負担の過度な負担をお願いしているということは国民全てが思いを馳せなければいけない」と語った。そして「だからこそ、1日も早く、その負担の軽減に努めていきたい。15日を機に、新たに1日も早く負担の軽減へ誠心誠意努力したい」と語った。
こうしたなか、普天間飛行場の代替施設を辺野古に建設することについて、仲井眞弘多知事は「(政府が語る)普天間の固定化を避けるために(移転先が)辺野古しかないという言い方があるとすれば、それはやっぱりおかしい」と改めて政府の姿勢に疑問を投げた。知事は「早く移すということについて、早く移す方法はないかということ自身、政府が真剣に取り組んでくれた痕跡というのはあまり見えません」と誠心誠意の努力が普天間問題においては見えてこないとの思いを隠さない。(編集担当:森高龍二)