菅義偉官房長官は24日の記者会見で、中国に対して「日本は常に対話の窓口は開いている」と強調。韓国で予定されていた日中韓3カ国首脳会談については「今回は韓国が議長国になるので、議長国としてのリーダーシップを発揮していただきたい」と韓国の調整に期待した。
また菅官房長官は「日本にとって、韓国も、中国も、重要な隣国であることは変わりない」とし「靖国神社への(国会議員・168人の)参拝などをめぐって、2国間全体に影響を及ぼすことについては望んでいないし、今後も、日本として、大局的観点からこれらの国々との関係は強化していくという基本方針に全く変わりない」と強調した。
また、28日に予定されている政府主催の「主権回復の日の記念式典」について「政府としてはサンフランシスコ講和条約発効から60年目の節目を記念し、わが国の国際社会の平和と繁栄への責任ある貢献の意義を確認するとともに、これまでの経験と教訓をいかし、わが国の未来を切り拓いていく決意を確かなものにするために開く」と説明。
菅官房長官は「戦後の一時期、わが国の施政権の外に置かれた沖縄、奄美、小笠原の苦難の歴史をもちろん忘れてはならないし、苦難を耐え抜かれた先人のみなさんに思いをいたし、沖縄のみなさんの抱える基地負担軽減に取り組むとともに、日本の未来を切り拓いていく決意を新たにする趣旨だ」と式典の趣旨を繰り返し説明した。ただ、沖縄県民らにとって「屈辱の日」ともいわれ、沖縄県民に配慮すべきだとして政府主催の式典には賛否両論がある。(編集担当:森高龍二)